【映画評論】彼には深い闇があるのだろう

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みなさんは、先週の金曜日(14日)に金曜ロードショー枠で「紅の豚」が放送されていたのを、知っているだろうか?
自分はリアルタイムでは観られなかったが、あらかじめ予約をしておいたため、放送日の翌日である15日にこれを観たのだが。

実のところ、今までこれを観たことは一切なく(他のジブリ作品なら何度も観る機会があった)、今回の視聴が人生で初めてだった。

概要

物語を知らない人のために、一応あらすじを載せておく。

第1次大戦後のイタリア、アドレア海。暴れまわる空賊相手に賞金稼ぎをしているポルコ・ロッソは、自分に魔法をかけて豚の姿になった飛行機乗りだった。
ある時、目障りなポルコを倒すため空賊たちがアメリカ人の凄腕パイロット、ドナルド・カーチスを雇い、ポルコは機体の不具合もあって不本意にもカーチスに撃ち落とされてしまう。
幼なじみのジーナの心配をよそに、機体の修理のためミラノにいる昔馴染みの飛行機製造工のピッコロを訪ねたポルコは、そこでピッコロの孫娘フィオに出会う。
引用:映画.com

宮崎駿さんが描くキャラクターであるため、どことなく(ジブリの)他作品のキャラクターを思わせる人物が数人いるのだが。

この作品を観ていて思ったのが、主人公であるポルコ・ロッソの見た目が豚である理由、自分自身に魔法をかけてまで豚の見た目にした理由が、(憶測ではあるが)悲しいものなんだろうなぁ……と思った。

戦争による「痛み」が原因なのだろう

ポルコ・ロッソは元空軍のパイロットで、なおかつ戦争経験者、という設定のキャラクターなのだが。

戦時中のことをあまり語らず、めずらしく戦時中のことをぽつりぽつり語る場面もあるが、思い出したくないような素振りをするため、詳しい事情は分からないが、たぶんこの経験がポルコ・ロッソの心の奥底にあるのだろう。
元同僚に軍隊に戻ってきてほしいと打診される場面では、なんだかんだ理由をつけて元同僚の申し出を断り、ほかの場面では見た目に関して「豚の姿」に固執するような理由があるらしい素振りを見せるのだ。

見た目のことに関しても深く語らないため、豚の姿に固執する本当の理由は分からないのだが、同じく深く語らない「戦時中のこと」となにか関係があるのか?と思ったのだ。

本人が多くを語らない上に、私自身が平成生まれということがあり、戦争のことは深く理解はできていないし(なんなら)死ぬまで理解ができないだろう。

ただ、理解ができないなりに、主人公であるポルコ・ロッソの心中を考えると、記憶に蓋をしたい(なんなら『なかったこと』にしたい)ほどに痛みがある経験なのだろう。

憶測で申し訳ないが、なかったことにしたいほどの経験が、彼が自分自身に魔法をかけ「豚の姿」になったのだろう。