【書評】死臭ならぬ「霊の味」とは、とても興味深かった

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少し前に書店で購入した、「福井怪談」という本を読んだ。

福井県出身在住の三石メガネさんによる作品で、知人や知人の紹介で知り合った方々から心霊系実体験を聞き、それらをまとめ「福井怪談」として今年の8月30日に発売された。
とても短い話が何話も収録されているために数分でさくっと1話が話め、なおかつ文章自体がとても読みやすく、なにかの待ち時間に暇つぶし感覚で読めていいと思った。

様々な方から聞いた実体験を記した書籍であるため、正直なところ「福井県」という土地とは直接関係のない話が多い。

「福井怪談」というタイトルだからといって、そこら辺は誤解しないでほしいのだが、この作品を読んで、個人的に興味をそそられる話がひとつあった。


「福井怪談」の2話目に収録されている『グルメ』というタイトルの話なのだが、外食をする際に特定の場所で外食をすると、そこの料理がいまいち美味しいと感じない(でも他の人は美味く感じている)らしい。

特定の場所といっても同じ場所ではなく、特定の条件を満たした場所なのだが、その人いわく「『そういう場所』で食事をすると料理いまいち美味しくない」と感じてしまうらしい。

まぁ、結局のところ(ネタバレになるのだが)、体験者は料理が美味くない=もしかして霊の味なのでは!?という理倫で片付けているみたいで、三石さんに対して「そう思いません?」という話をして『グルメ』という話が終わるのだが。
心霊系物語や怪談がめちゃくちゃ好きな自分として、「誰もいないのに線香のにおいがする」「死人なんていないのに死臭がする」といった話をたまに見き聞するため、死人を五感で感じる際、嗅覚ではなく味覚で感じることもあるのかと思った。

(正直なところ、味覚で死人を感じる話は初めて聞く(読む)ため、『驚き』が真っ先にきたのが率直な感想ではあるが。)

実に興味深い話だった。